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AIを使ったWeb制作見積もりの作り方|シエロ標準単価表公開・7ステップ・使えるプロンプト付き【2026年版】


公開日

「ホームページ制作の見積もり、AI で作れないかな?」——これはシエロデザイン(東京都港区)が2026年に入って社内・クライアント両方から急速に増えている質問です。答えは「7割は AI で作れる、残り3割は人が判断すべき」です。この記事では、10年以上中小企業案件を担当してきた制作会社の視点で、AI を使った Web 制作見積もりの作り方・使えるプロンプト・落とし穴・シエロデザインが実際に社内運用している見積フローまで、具体的に公開します。

AI 見積もり(Web 制作)とは?

AI 見積もりとは、参考サイトのページ数・要件・機能を AI に読ませて、単価表と照合して制作費の概算を自動算出する手法です。従来はディレクターが半日〜1日かけて手作業で積み上げていた見積もりを、AI で数分の “たたき台” に短縮し、人が最終判断だけを担う運用が2026年秋の実務スタンダードになりつつあります。

なぜ2026年秋に AI 見積もりが実務投入されているのか

  • GPT-6 Astra / Gemini 3.8 Flash 等の “業務判断レベルの推論” が実用化(見積もり精度が人手と遜色ないレベルに)
  • 1M トークンのコンテキスト(Gemini 3.8 Flash)で参考サイト20〜30本を丸ごと読める
  • Google Sheets 上での AI 連携で、非エンジニアメンバーも直接扱える
  • 案件数増加で見積作成工数が制作会社のボトルネックになり始めた

AI 見積もり作成 7ステップ

  1. 参考サイト・競合サイトの URL を3〜5本集める(クライアントが想定している完成イメージ)
  2. 各サイトのページ数を AI にクロールさせてカウント(Perplexity Comet / Cursor / Gemini + Sheets いずれでも可)
  3. ページを “大 / 中 / 小” のボリューム区分に分類(AI に画像も見せて判断させる)
  4. 単価表と照合して概算を算出(デザイン / コーディング / CMS 別)
  5. 制作費計 × 20% でディレクション費を上乗せ
  6. 粗利率・値引き・特殊要件を人が判断して調整(AI に任せない)
  7. クライアント向け見積書に清書(AI がフォーマット整形)

シエロデザイン標準単価表(AI 照合用の実データ)

デザイン

対象 単価
TOPページ(2案提出込み) 20万円
下層 ボリューム大 10万円
下層 ボリューム中 7万円
下層 ボリューム小(テキストベース) 3万円

コーディング

対象 単価
TOPページ 15万円
下層 ボリューム大 10万円
下層 ボリューム中 7万円
下層 ボリューム小 3万円

CMS・ディレクション

  • CMS:20万円〜(カスタム要件による)
  • ディレクション(ワイヤー制作込み):制作費計 × 20%

量産型ページの料金ルール

同じテンプレを複数展開する場合(店舗ページ・商品カタログ等)は「テンプレ1画面 + 1.5万円 × 追加画面数」で計算します。例:店舗ページ5画面量産 = テンプレ1画面(中7万円)+ 1.5万円 × 4画面 = 13万円。

実際に使える AI 見積プロンプト(コピペOK)

プロンプト1:参考サイトのページ数・要素抽出

以下の参考サイトを分析して、Web制作見積のために必要な情報を抽出してください。

【URL】 https://xxxxx.com

【抽出項目】
1. 総ページ数
2. 各ページを "大 / 中 / 小" のボリューム区分で分類(大=LP相当・複雑アニメ、中=標準下層、小=テキスト中心)
3. 特殊機能の有無(フォーム / EC / 会員機能 / 予約 / 多言語 / MAP / 検索 等)
4. CMS 使用の有無と種類(WordPress / 独自CMS / Shopify / 静的 等)
5. デザインの複雑度(1〜5段階)
6. アニメーション・インタラクションの有無

【出力形式】表形式で

プロンプト2:単価表と照合して概算算出

以下のページリストと単価表から、Web制作の概算見積を作成してください。

【ページリスト】
- TOP: 1ページ(大)
- 会社概要: 1ページ(中)
- サービス紹介: 3ページ(大)
- ブログ一覧: 1ページ(中)
- ブログ記事テンプレ: 1ページ(中)
- お問い合わせ: 1ページ(小)
- プライバシー: 1ページ(小)
- 特商法: 1ページ(小)

【単価表】
■ デザイン: TOP 20万 / 大 10万 / 中 7万 / 小 3万
■ コーディング: TOP 15万 / 大 10万 / 中 7万 / 小 3万
■ CMS(WordPress想定): 20万〜
■ ディレクション: 制作費計 × 20%

【出力】
1. デザイン合計
2. コーディング合計
3. CMS費用
4. 制作費計
5. ディレクション費
6. 総額
7. 各行の内訳

AI モデル別の使い分け

用途 推奨モデル 理由
参考サイト20本以上の一括分析 Gemini 3.8 Flash 1M コンテキスト・料金1/13
複雑な要件の見積判断 GPT-6 Astra フロンティア推論
Google Sheets 上での見積表作成 Gemini 3.8 Flash Sheets 純正連携
提案書・見積書のドラフト Claude Opus 4.7 文章の読みやすさ
技術要件の分解・工数算出 Cursor Origin コード付き見積に強い

AI に任せてはいけない3領域

1. 粗利率・値引き判断

単純計算は AI ができますが、「このクライアントには5%値引きすべきか」「継続案件だから初回は原価割れでも取るか」等の経営判断は AI に任せられません。クライアントとの関係性・過去の取引実績・今後の展開見込みは、人しか持っていない情報です。

2. 特殊要件の工数見積もり

API 連携・独自機能・レガシーシステム連携等の “やってみないと分からない不確実性” がある領域は、AI に見積もらせると楽観的な数字が出がちです。制作会社の過去の “痛い目” 記憶を使って人が上振れリスクを盛る必要があります。

3. クライアント心理・タイミング

「予算感を先に聞き出す」「予算がなさそうな時は削るべき機能を提案する」「複数案を出して選ばせる」等の営業テクニックは AI に任せない方が安全です。誤った提案は失注に直結します。

シエロデザインの現場から:AI 見積もりの社内フロー

シエロデザインでは10年以上、中小企業のWEB制作案件を積み上げてきた実務経験と、”見えないAI、見える手仕事” の理念に基づいて、以下の運用で AI 見積もりを回しています。

ステップ1:クライアントヒヤリング(人がやる)

まず予算感・希望公開日・参考サイト・KGI/KPIを対面 or Zoom で聞きます。この段階では AI は使いません。クライアントの温度感・キーマン・意思決定プロセスを見極めるフェーズだからです。

ステップ2:AI で概算たたき台作成(30分)

参考サイト3〜5本を Gemini 3.8 Flash に読ませて、上記プロンプトでページ数・区分・特殊機能を一覧化 → 単価照合 → 概算算出まで自動化します。従来は半日かかっていた工程が30分に短縮されます。

ステップ3:ディレクターが人手で調整(1時間)

AI が出した概算に対して、粗利調整・値引き判断・特殊要件の工数上振れ・クライアント関係性を反映して最終見積に仕上げます。ここは AI に任せず、経験のあるディレクターが担当します。

ステップ4:見積書 PDF 化(AI で自動)

最終数字を Sheets に流し込むと、既存テンプレートで見積書 PDF が自動生成されます。この段階は完全自動化して問題ありません。

AI 見積もり導入の効果(自社実測)

指標 導入前 導入後
1案件あたりの見積作成時間 半日〜1日 1〜2時間
同時に対応できる案件数 週3〜5件 週10〜15件
概算精度(実案件との差異) ±15% ±10%
失注案件の見積コスト 1件あたり数万円相当の工数 数千円相当

AI 見積もりの落とし穴5つ

  • AI が参考サイトのページ数を数え間違える:JavaScript 動的読み込みのページを見落とすため、必ずディレクターが検算
  • 特殊機能の見落とし:会員機能・多言語・予約システム等を AI が “デザイン込みで7万” と楽観見積もりする
  • CMS 要件の甘い判断:「WordPress 標準で対応可能」と AI が答えても、実際は独自カスタム投稿タイプが必要な場合がある
  • クライアントの隠れ要件を拾えない:「本当は EC も入れたい」等はヒヤリングでしか出ない
  • 単価表を古いままにする:AI が参照する単価表を四半期おきに更新しないと数字がズレる

AI 見積もりを導入すべき制作会社の特徴

  • 案件相談が月10件以上あり、見積工数がボトルネック
  • 2〜5人規模でディレクター工数が限られている
  • 類似案件(同業種・同規模)が繰り返し発生している
  • Google Sheets / Notion 等での見積管理が既にある
  • クライアントに “概算を早く出す” 文化が定着している

よくある質問(FAQ)

Q. AI 見積もりの精度はどれくらいですか?

シエロデザイン自社実測では、実案件との差異は±10%程度です。従来の人手見積もりは±15%だったので、精度も改善しています。ただし特殊要件がある案件は±20%以上ブレる可能性があるため、必ず人が最終判断してください。

Q. どの AI モデルが Web 制作見積もりに向いていますか?

2026年秋時点ではGemini 3.8 Flashが最もコスパが良いです。1M トークンで参考サイト20本以上を一気に読ませられ、料金も $0.75/$3.75 per 1M と圧倒的に安いです。ただし複雑な判断は GPT-6 Astra を併用するのが実務的です。

Q. クライアントに “AI で作った見積です” と言うべきですか?

言う必要はありません。AI はあくまで社内ツールで、最終判断は人が行っています。ただし “AI で工数を圧縮した分、御社への提案価格に還元しています” 等の説明はプラスに働きます。

Q. 見積書のフォーマットは何を使えばいいですか?

Google Sheets / Excel / Notion / freee 見積書 いずれでも構いません。重要なのは単価表を分離しておくことで、AI が参照するデータと見積書の見た目を分けて管理してください。

Q. 小規模制作会社(1〜2人)でも AI 見積もりは有効ですか?

むしろ小規模ほど有効です。ディレクターが1人で全案件を見る場合、見積工数が最大のボトルネックになります。AI で概算を30分に短縮できれば、営業活動・実案件対応の時間が確保できます。

Q. AI 見積もりで注意すべき法的リスクはありますか?

クライアントの機密情報(社名・具体要件)を AI に投げる場合は、ゼロデータ保持オプションを有効化してください。GPT-6 Astra API(Enterprise)・Gemini APIならデータが学習に使われないオプションがあります。

Q. 単価表は公開すべきですか?

公開の是非は経営判断です。シエロデザインではこの記事で単価表を公開していますが、”透明性を武器にする” 戦略の一環です。逆に “個別見積” を強みにする制作会社は非公開が向きます。

Q. 見積もりの相場をクライアントに聞かれたら?

この記事内の単価表を参考にしつつ、”ページ数・機能要件で大きく変動する” と伝え、ヒヤリング後に3営業日以内で概算を出すフローを提案するのが実務的です。相場だけ答えると値引き交渉の起点になります。

まとめ

AI を使った Web 制作見積もりは、7割の工程は AI で自動化できるが、残り3割(粗利判断・特殊要件・クライアント心理)は人が判断すべき領域です。参考サイト分析 → 単価照合 → 概算算出までを Gemini 3.8 Flash で30分に短縮し、経験のあるディレクターが最終調整するフローが2026年秋の実務スタンダードです。シエロデザインでは、”見えないAI、見える手仕事” の理念に沿って、AI ポートフォリオ設計からクライアント向け見積もり運用までを一貫して支援しています。

関連記事:AI時代のホームページ制作会社選びGPT-6 Astra vs Gemini 3.8 Flash 使い分けもあわせてご覧ください。

この記事を書いた人

佐藤 広樹

WEBディレクター

佐藤 広樹 Sato

仕事を通じて出会った方から「人から学ぶ」ことを大切に、AIやWEBから得られない知見を吸収するよう意識しています。

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