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その広報バナー、AI画像で作って大丈夫?著作権とGoogle評価の2つの落とし穴


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広報でAI生成画像を使う際の著作権とGoogle評価の注意点を示すイメージ

「バナーもSNS画像も、生成AIでサッと作れば早い」——広報の現場でAI画像を使う会社が一気に増えました。ただ、会社の名前で世に出す広報物となると、話は別です。結論から言うと、AI画像には①著作権侵害のリスク②Googleに「AI生成」と表示され、信頼やクリックに影響するリスクという2つの落とし穴があります。使うなら「たたき台」に留め、最終的な公開物は人の目で確認し、できればオリジナル写真を優先する——本記事ではその理由と安全な使い方を解説します。

AI生成画像とは(そして、なぜ広報で急増したのか)

AI生成画像とは、ChatGPTやMidjourney、Adobe Fireflyなどに文章で指示を出して作らせる画像のことです。素材費も撮影も不要で、数十秒でそれらしいビジュアルが出てくるため、バナー・SNS投稿・ブログのアイキャッチなどで一気に普及しました。便利な一方で、「会社の看板を背負った広報物」に使うと、個人の趣味利用では起きない問題が出てきます。

落とし穴1:著作権侵害のリスク

まず大前提として、「AIが作ったから著作権侵害にならない」という特例はありません。人間が手で描いた絵と同じで、既存の著作物に似ていれば侵害になり得ます。AI画像生成ツールは大量の既存画像を学習しているため、指示次第で有名なアニメ・漫画のキャラクターや、企業ロゴ・ブランドデザインに酷似した画像が出てくることがあり、これをそのまま広報に使うと危険です。

実際に、2025年11月には生成AIで出力した画像を無断複製し、書籍の表紙に使った人物が著作権法違反で書類送検された事例が報じられました。この件では「AI生成画像であっても、人の創作性が客観的に認められれば著作物として保護され得る」という判断も示されています。つまり「AIが作ったものは誰の権利でもない=自由に使える」わけではないということです。会社として使うなら、この認識が出発点になります。

落とし穴2:Google・AI検索での「評価」への影響

もう一つ、意外と知られていないのが検索エンジン側の変化です。Googleは、画像が「カメラで撮影されたもの」「編集されたもの」「AIで作られたもの」かをC2PAという規格のメタデータで判別し、検索結果に「AI生成」ラベルを表示する取り組みを進めています。MidjourneyやDALL-E、Firefly、Stability AIなど主要ツールは、このラベル情報を初期設定で画像に埋め込むようになっており、Googleやstockサイトはそれを読み取ります。

このラベルはユーザーがクリックする前に表示されるため、画像検索での第一印象やクリック率、そして「この会社は本物の情報を出しているか」という信頼感に影響し得ます。逆に言えば、自社で撮ったオリジナル写真は、それだけで信頼の面で有利ということです。とくに、AIの回答(AI Overview)に自社を引用させたい場合、オリジナルの画像・一次情報は強力な武器になります。この観点はAI検索で「おすすめの会社」として引用されるためのサイトづくりの記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

では、どう使えばいい?広報でのAI画像・安全な使い方ステップ

  1. 「たたき台・アイデア出し」に留める。ラフ案や構図検討まではAI、最終的な公開物は差し替える前提で使う。
  2. 最終物は必ず人がチェックする。既存の作品・キャラ・ロゴに似ていないか、公開前に目視で確認する。
  3. 有名作品・ブランドを想起させる指示を避ける。「〇〇風」「有名キャラっぽく」といったプロンプトは侵害リスクを上げる。
  4. 使うツールの利用規約と商用可否を確認する。商用利用の範囲や権利の帰属はツールごとに違う。
  5. 会社の“顔”になる部分はオリジナル写真を優先する。トップ画像・実績・スタッフ紹介などは撮影素材のほうが信頼される。
  6. 社内ルールを1枚作る。「どこまでAI可・どこから人手」を決めておくと、担当者が変わっても事故が起きにくい。

よくある質問

Q. AIで作った画像は自由に商用利用していいですか?

A. 「AI製だから自由」ということはありません。既存の著作物に似ていれば侵害になり得ますし、ツールの規約で用途が制限されている場合もあります。最終物は人が確認するのが前提です。

Q. どんなAI画像が特に危ないですか?

A. 有名なアニメ・漫画キャラ、著名人、企業ロゴやブランドデザインに似た画像です。これらを想起させるプロンプト自体を避けるのが安全です。

Q. Googleに「AI生成」と表示されると、順位が下がりますか?

A. 順位が即下がるという話ではありませんが、クリック前に「AI生成」ラベルが出るため、第一印象や信頼・クリック率に影響し得ます。会社の重要ページほどオリジナル素材が有利です。

Q. ブログのアイキャッチくらいならAI画像でも大丈夫では?

A. 内容によっては問題ありませんが、AIの回答や検索で引用・評価されたい記事ほど、オリジナル画像+一次情報のほうが有利に働きます。重要記事は作り込む価値があります。

Q. AI画像に著作権はありますか?

A. ケースによります。人の創作的な関与が客観的に認められれば著作物として保護され得る、という判断が出ています。「誰の権利でもない」と決めつけないことが大切です。

Q. フリー素材やストック写真なら安全ですか?

A. 比較的安全ですが、ライセンス(商用可・クレジット要否・使用範囲)を必ず確認してください。無料でも用途制限があるものは多いです。

Q. 社内でAI画像を使うルールはどう決めればいいですか?

A. 「たたき台までAI/最終物は人が確認」「会社の顔になる画像はオリジナル」「有名作品を想起させる指示は禁止」の3点を1枚にまとめるだけでも、事故はぐっと減ります。

Q. 結局、広報物はAIと撮影、どちらを使うべきですか?

A. スピード重視の下書きや社内検討はAI、世に出す最終物・会社の信頼に関わる部分は撮影(オリジナル)、という使い分けが現実的です。迷ったら「これはお客様の信頼に関わるか?」で判断してください。

この記事を書いた人

脇坂 明日香

ディレクター兼デザイナー

脇坂 明日香 Wakisaka

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